加齢臭は加齢が原因となって発生し、その独特な臭いは嫌がられるものです。
加齢臭はどこから出てくるのでしょうか。
加齢臭は汗腺・皮脂腺から主に発生しています。
加齢臭と言えば「おじさんの臭い」「おじいさんの臭い」と言われがちですが、実は女性でも発生します。
男性よりも強い臭いを発することもありますので、気を付けたいですね。
①汗腺から発生
汗腺とは読んで字のごとく、汗が出てくる器官のことです。
この汗腺にはエクリン酸とアポクリン酸の2つがあり、加齢臭の原因となるのはアポクリン酸のみです。
エクリン腺は水分を排出して体温を調節する働きをしています。
一方アポクリン酸は毛穴の中にたんぱく質や脂質を分泌するという働きがあります。
この分泌物が皮膚において常在菌が臭いの強い物質へと変化させ、それが加齢臭として感じられます。
耳やへそ、外陰部、肛門といった部位に存在していますが、一番多く存在しているのは脇の下です。
ちなみに頭皮にアポクリン酸は存在しておらず、頭皮の臭いの原因はアポクリン酸とは関係ありません。
このアポクリン酸、全く無い人もいますが、男性だから多い、女性だから少ないというわけではなく、性差関係なく多い人はいます。
②皮脂腺から発生
加齢臭の原因としてよく挙げられる「ノネナール」という臭い物質は皮脂腺から発生しています。
40歳前後から増え始める皮脂の成分の1つである9-ヘキサデセン酸が原因となっています。
9-ヘキサデセン酸が過酸化脂質により分解されるとノネナールに変化します。
もともと皮脂というのは髪や皮膚を保湿したり保護したりといった大切な役割を担っていますが、年齢に伴って9-ヘキサデセン酸が増えることで臭いが発生してしまうようになるんですね。
実は、先ほど述べたアポクリン酸とノネナールは、同じ毛穴から分泌されています。
どちらも臭いが強い物質なので、両方分泌されるとなかなか強烈な臭いとなります。
また、臭いは個々人によって異なってきます。
どの食べ物が汗や皮脂のもとになっているかは実は個々人ごとに異なるため臭いもそれぞれ異なり、加齢臭への対策が難しいのも現状です。