髪を染める時、2剤式の染毛料の他に、カラートリートメントという選択肢があります。
「あまり染まらないから嫌」「10日くらい経ったら色が落ちてくるって聞いた」などという声もありますので、とにかくしっかり染めたいという人には向いていません。
ただ、カラートリートメントには大きなメリットがあります。
それは、どれだけ繰り返し使っても、頭皮や髪が傷みにくいということ。
2剤式の場合、一度使うとしばらく間を開ける必要があります。
もし塗り残しやムラが気になったとしても、すぐに染め直すことは出来ません。
伸びてきた生え際の白髪もすぐに染め直すわけにもいかず、しかも地肌に付くといけないので、どうしても生え際は染めにくいです。
それがカラートリートメントであれば、何度使っても問題ないので、染め直しもすぐできますし、頭皮ぎりぎりの白髪も染めることができます。
使い方も簡単で、シャンプーの時についでに染めるものが多いです。
シャンプー後濡れた髪に塗って、5分から15分ほど放置したら洗い流すだけ。
だいたい週に1、2回使用するものが多いですが、このついでの作業だけで染まるのですから楽ですよね。
少し物足りない、色ムラが気になると思ってもすぐに手直しできます。
カラートリートメントの良さは、髪に色が付くというということだけではありません。
名前の通りトリートメントなので、髪のダメージを補修してくれます。
これまで、毛染めとダメージ補修は両立しませんでした。
髪を染めれば傷むのは常識とされてきましたし、2剤式を使用する限りは今も避けられない問題です。
髪を脱色するためのブリーチ剤やアルカリ剤は、キューティクルを無理やり剥がします。
そのはがれたところから髪の成分が流出してしまい、髪自体がスカスカ、ぱさぱさになってしまうんですね。
毛先は何度も染毛を繰り返すうちにダメージを受け続けますし、キューティクルは決して再生しないので、切らない限りはバサバサのままです。
それに対して、カラートリートメントであれば、まずブリーチをしないので傷みも最小限ですし、ダメージがあったとしても、トリートメント成分がきちんと補修してくれます。
使えば使うほどツヤが出、ハリやコシもよみがえってきますので、むしろ何回でも使った方がいいくらいです。
自分で染めるのはハードルが高く感じますし、特に白髪染めは難しいと言われていますが、説明書きの通りに行えばきれいに染めることができます。
コツをつかんだら、便利な上に髪もきれいになるという一石二鳥の製品です。
特に最近では、染料の粒度にこだわった製品が増えています。
粒度が荒いものはキューティクルの隙間に入り込むことができず染まりにくいですし、かと言って細かすぎると髪の隙間に留まることができず、流れていってしまいます。
この見極めが難しく、製造の技術力が問われるところですが、最近の商品はいろいろな工夫が施されており、仕上がりに納得する消費者が増えています。